気象予報士試験 第55回実技2問2(3)独自答案構成
こんにちは
まししょーです。
今回は初期時刻に黄海にある地上低気圧とその500hPaにおける低気圧の中心を結んだ軸が、24時間後にかけて、対応関係と地上低気圧の盛衰について述べたa〜cの文のうち正しいものはどれかという、一般・専門知識の試験のような出題形式での問題です。
私自身このタイプの問題は、実技で始めてみたので楽しみです。
※気象予報士試験の過去問については一般財団法人 気象業務支援センターH Pにて掲載されていますので併せてご覧ください。
それではいきましょう!
まず、aには「低気圧の中心を結んだ軸は最初は傾いていたが、鉛直方向に変化し、地上低気圧は衰弱する。」とあります。
図1と図2上の低気圧の中心を見比べた時に、低気圧の中心を結ぶ軸はほぼ鉛直方向であることから、aは誤りです。
続いて、bは「低気圧の中心を結んだ軸は鉛直方向のままで、500hPaの低気圧に対する地上低気圧は弱くなり、12時間後からは低気圧としては予想されなくなる。」とあります。
ここで問1(1)⑩で分かったことですが、この低気圧は寒冷低気圧です。
寒冷低気圧の特徴は上層ほど等圧面高度の差が大きく低気圧が明瞭に見られる
下層ほど等圧面高度の差が小さくなり、地上天気図で見た場合に小さく閉じた等圧線を持つ低気圧が存在するもしくは、全く存在しない
ことが挙げられます。
これらを踏まえて図5と図6を見ると初期時刻に比べて閉じた等圧線の領域が広がっていたり、図6上では低気圧の中心を含む等高度線の閉じた領域が12時間後から小さくなっていることから寒冷低気圧は弱まることが予想できます。
cには「低気圧の中心を結んだ軸は傾きを増し、地上的圧は発達する。」とありますが、今回の考察より、寒冷低気圧が弱まっていることがわかったので間違いであることがわかります。
よってbが正解です。
最後までお読みいただきありがとうございました。