気象予報士試験 第49回実技2 問1(4)②
こんにちは
まししょーです。
今回は、前回の続きで図1の指定された地点と前回考察した図4の対応を考えていきます。
理解を深めるために前回の記事を載せておきます↓
※気象予報士試験の過去問については一般財団法人 気象業務支援センターH Pにて掲載されていますので併せてご覧ください。
それではいきましょう!
前回では主に図1、4を活用していましたが、今回では下層と上層の雲について把握して解いていくので、図2の可視画像と赤外画像の比較での解析がメインになります。
可視画像は、雲などによって反射された太陽光線を、赤外画像は雲の反射強度の小さい赤外線を画像に明るく反映しています。
ステファンボルツマンの法則により物体(雲)の温度が高いほど放射強度が大きいという性質を生かして、赤外画像では高度が高く温度の低い雲を明るく映す特徴があります。反対に下層の雲は暗く映ります。
これらを踏まえると、可視画像で映っていて赤外画像で映っていない部分では、下層の雲が存在していることがわかります。
下層の雲の有無で判断していくと、
まず、(イ)がわかりやすそうです。鉛直プロファイルでは、地表付近では湿潤層が見られて上層では乾燥していることがわかります。
つまり気象衛星画像の可視画像では雲が映っていて、赤外画像で映っていない地点、唯一のXが答えになります。
次は全層が湿潤層の(ウ)を見ていきます。
Zの実況図では、全雲量が最大で、上層の雲(乱層雲)の記号があり全層湿潤であることが読み取れるのでZです。
最後の(ア)は地点Yの実況では止み間のない並の霧雨が観測されていて、下層雲によりもたらされたものと考えられます。また、図2でこの地点を見てみますと、上層雲がかかっていてこれが410hPaより上層にある湿潤層と対応しています。
よって、
(ア):Y
(イ):X
(ウ):Z となります。
最後までお読みいただきありがとうございました。